MS Wordの起動と終了および文書の入カと保存

a)起動
1) 新規文書編集画面の表示
    Windows 10の起動初期画面のアイコンの中からWにポインタをあわせ,クリックすると,
   Microsoft Word 2016(以下,MS Wordと呼ぶ)の新規文書編集画面が表示される。
   


2) 保存文書の読み込み
  ・MS Wordの新規文書編集画面のメニューバー左端「ファイル」をクリック,プルダウン
   メニューから「開く」をクリックする。最近使った文書中に読み込みファイルが無ければ,
   必要に応じて「参照」をクリックし,保存先ドライブあるいはUSBメモリなどの外部
   記憶装置を選択する。保存ファイル名の一覧が表示後,開きたいファイル名をクリック,
   次いで画面右下の「開く」をクリックする。

b)終了
1) MS Word編集画面の右上×印をクリックする.なお,メニューバー左端「ファイル」をクリック,
   プルダウンメニューの「閉じる」は,現在の作業を終了してMS Wordで別な作業を続けたい
   場合選択する。

2) 作成文書の保存
    新規文書編集画面のメニューバー左端の「ファイル」をクリック,プルダウンメニュー
   から「名前を付けて保存」を選択,次画面で「参照」をクリックして保存先ドライブを選択し,
   ファイル名を付けた後,「保存」をクリック。
    なお,一度「名前を付けて保存」した文書は,以後「上書き保存」となる。
    文書をバックアップ保存したり,自宅に持ち帰るときはUSBメモリを利用する。


  MS Wordの使い方

    以下に基本的な操作方法を示しますが,MS Word2016に慣れていない人は,不明な
   操作をGoogleで検索してください。

 1.変換方法
   ・漢字に変換するには,漢字の読みを入カし,点線の下線が出ている状態で「スペース」
    キーを押し,目的の漢字が出たところでEnterを押して決定する。
   ・かな漢字変換の「入力モード」を右クリックすると,全角ひらがな,全角カタカナ,全角
    アルファベット,半角カタカナ,半角アルファベットの入力切り換えリストが表示される。
   ・ファンクションキーによる変換
     
「f6」ひらがな変換,「f7」全角カタカナ変換,「f8」半角カタカナ変換,「f9」全角英数変換
   ・記号の入力は,記号を入力したい位置にカーソルを移動し,「挿入」−「記号と特珠文字」,
    あるいはマウスの右ボタンをクリックしてメニューを表示させ,「記号と特殊文字」をクリック
    して目的の記号を選択する。
   ・日本語入力システム( Microsoft IME)の基本操作
2.選択
   ・MS Wordの多くのコマンドは,実行前にその対象となる範囲を選択しなければならない。
   ・選択した範囲は,黒く反転して表示される。
   ・選択方法
       1単語・・・単語上でダブルクリック,      1行全体・・・行の左端でクリック
        ドラッグで複数行を選択,            「Ctrl+A」で文書全体を選択
3.フォントとサイズ
   ・フォントとは字体のことであり,サイズは文字の大きさのことである。
   ・フォントの変更は,メニューバー「ホーム」/「フォント」から任意のフォントを選択。
   ・サイズの変更は,メニューバー「ホーム」/「フォントサイズ」から任意のサイズを選択。
   ・既に入力した文字のフォントやサイズを変えるには,あらかじめ変更したい範囲を選択
    してから,上記リストボックスを用いて変更する。
   ・ツールバーのボタンで,太字,斜体,下線を設定できる。
4.タブの利用
   ・複数行入力したい文字列の書き出し位置を揃えるときには,TABキーを利用する。
   ・スペースキーで空白を入力しても文字の開始位置を正確に定めることが出来ない。
5.インデント
   ・インデントとは,段落ごとに設定する余白境界線から本文を左右にずらすことである。
     正確な設定は,「レイアウト」「インデント」を使用する。


   
MS Wordの代表的な機能の使い方

1) カット,コピー,ぺ一スト
    マウスをドラッグしてカットまたはコピーしたい文章を選択。メニュ一の「編集」をクリックし,
   カットまたはコピーを選ぶ。
   ペーストも同様。慣れたら横に示されているショートカットキーを使うと便利。
         カット   :[Ctrl]+[X]
         コピー  :[Ctrl]+[C]
         ペースト :[Ctrl+[V]
2) X,Xなどの上付,下付文字の指定
    X2,X1と入力した後,上付または下付にしたい文字をドラッグして選択し,
    メニューバー「ホーム」のツールバーアイコンを押下する。または,
      上付の場合:[Ctrl]+[Shift]+[;](即ち,[Ctrl]+[+])
      下付の場合:[Ctrl]+[Shift]+[-](即ち,[Ctrl]+[=])
     これと似たショートカットキー入力で拡大,縮小もある。
      拡大の場合:[Ctrl]+[Shift]+[>]
      縮小の場合:[Ctrl]+[Shift]+[<]
     ただし,ショートカットキー入力をする場合には,後続の文書を入力した後で,
     上記操作を行う。

3)表の作成〜メニューバーの「挿入」「表」をクリック,行数と列数をドラッグして指定。
4)数式の作成〜メニューバーの「挿入」/「数式」を選択する。
5)ページ番号の付け方〜メニューバーの「挿入」/「ページ番号」を選択設定後,
  「表示」/「印刷レイアウト」を選択し,表示を元に戻す。
  ページ番号を削除したい場合には,「挿入」/「フッター」を選択し,フッターを削除する。
6)脚注の付け方〜「参考資料」「脚注の挿入」を選択。デフォルトの脚注を変更したい場合
   には,「参考資料」の「脚注の挿入」枠の右下隅ボタンを押してダイアログボックスを表示
   して変更する。

 表の作成
1) 表を挿入する位置にカーソルを合わせる。
2) メニューバーの「挿入」/「表」
    ・表の行数と列数をドラッグして指定→表の枠線が表示される。
3) 文字列を各セルに入力(セルとは,表のマス目の意味)
    ・セル間の移動は,「Tab」キーまたは矢印の方向キー
    ・同一セル内での改行は「Enter」キー
4) 列幅の変更
     a) 列の境界線のみドラッグすると,選択した列の境界線を移動できる。
     b) 「Shift」キーを先に押してそのまま列の境界線をドラッグすると,該当境界線を
       含みそれより右側の境界線を同時に移動できる。
        その結果,列全体の幅を変更できる。
     c) b)と同じ操作は,ルーラーの列マーカーをドラッグしても可能。
        なお,ルーラーは表示/ルーラーにチェックマークを入れると表示される。
5) セルの結合
    ・結合する範囲を選択してから,右クリック/「セルの結合」を選択。
6) 行および列の挿入
     右クリック/「挿入」を押しプルダウンメニューから選択
7) 表全体の削除: 削除したい表を選択して右クリック/「表の削除」を押す。
8) 表の一部,行または列の削除: 削除したい行または列を選択し,右クリック/「行の削除」
     または「列の削除」を選択する。
 

何かと便利な右クリック : 選択した対象のクリック時の状態に応じて多用されるコマンドを
                 ショートカットメニューに表示します


 
表の作成例

     
備考) ・表中の枠内,文字ではなく地の部分を色付けするには,該当セルを選択後,
      右クリックすると塗りつぶしアイコンが表示される。
     ・罫線の線種,線幅などの変更は,表ツールのデザイン/罫線/のドロップ
      ダウンリストの一番下にある「線種とページ罫線と網かけ設定」を用いて指定。

     ・上の例で,「暴風時」の縦方向センタリング(中央揃え)は,
       右クリック/表のプロパティ/セル/中央揃えを用いてセンタリングする。
     ・表の列幅を正確に揃えるには〜幅を揃えたい列を先ず選択後,右クリック/
       「表のプロパティ」/「列」のタグを開き,セル幅の数値mmを入力する。
       注:行の高さを揃える場合も上記にならう。

数式の作成方法

   メニューバー「挿入」/「数式」を選択する。
  

    
 OKを押すと,数式作成ツールバーが表示される。少し試してみると,使い方が分かる。
     複雑な数式でなければ,これで十分間に合う。
        数式作成ツールバー(横長のツールバーを上下2段に分割表示)




   
   ・入力は半角文字で行う.
   ・入力ミスをして一手順元に戻りたいとき: 「Ctrl」+Z 
   ・入力文字式のサイズ変更: メニューバー「ホーム」のフォントサイズ変更
    (注)数式を多数入力する際には、トラブル防止のため短い時間間隔で保存すること。

図形描画
  文書を作成する際には,必要な情報が記載されていることは当然のことであるが,これに
  加えて読み手にその情報が良く伝わるように,図,フローチャート,カラーなどを上手に用い
  て魅力ある構成となるよう工夫する必要がある。その際に便利なツールが用意されている。
   以下に,ツールの機能について簡単に説明する。
  
グリッド線の表示
    ・ 図を描く前に,描く際の目安としてグリッド線が必要ならば,表示/グリッド線により,
      用紙にグリッド線を表示する。
  
図形描画
     
Word文書に図を貼り付けると,資料が分かり易く効果的になる場合がある。
    Wordでは「図」のことを「オブジェクト」と呼ぶ。
    オブジェクトを描くためには,メニューバー「挿入」/「図形」を選択する。
       
    

    円の表示
〜「楕円」ツールを選択後,Shiftキーを押しながらドラッグ。
    水平線,鉛直線の表示
〜「直線」ツールを選択後,Shiftキーを押しながらドラッグ。
    円弧の表示
〜円弧を選択。
    描画後の図形の拡大・縮小は□形のハンドル,回転調整は右回り矢印
ハンドルで行う。
    テキストボックスの挿入〜メニューバーの 挿入/テキストボックス

    「図」と「テキスト」の重ね書き「テキストボックス」
を用いて,重ね書きするテキストを記入する。
                    記入直後には,テキストボックスの外枠線が表示されている。

    テキストボックスの枠線消去
〜枠線を消したい「テキストボックス」のハンドルを選択し,右クリック。
           プルダウンメニューから
「図形の書式設定」/選択。「線」をクリックし「線の色」を「黒」
           から「線なし」に切り換える。下図のように「塗りつぶし」において「塗りつぶしなし」と
           するか, 「透過性」のスクロールバーを右端にずらすと,テキストボックスが背後の図を
           隠さない。

            

                    
                    
    図のグループ化〜必要なパーツを全て完成させた後で,ひとまとめにグループ化する.
                パーツ描画後,
ホーム/選択/オブジェクトの選択と表示 をクリック
                右端に表示される画面にてCtrlキーを押しながらグループ化したい
                パーツを複数選択する.全て選択する場合には,ctrl+A .
                そして,
レイアウト/グループ化 を選ぶとグループ化完了
                
 次に,ハンドルをつまむと円弧の表示で説明したように拡大,縮小,
                回転が可能となる。

                 
   
図形の作成例
           

    図形重ね書きの順序変更
〜重ね書きをして,線の一部などが消えたら,重ね書きの
                   順序を変更してみる。

                   
図形を右クリックで選択し,次画面で「最前面へ移動」,
                   「最背面へ移動」でオブジェクトを前面あるいは背面に移動可能。


 
   ・ テキストボックス(横書,縦書の2種類あり)
          ・・・・・ 挿入/テキストボックスから横書きテキストボックスの描画 を選択すると
              十字コマンドが現れ,テキストボックスの大きさを,
ドラッグして好みの大きさに
              調整。それから四角い図形の中に文章を挿入する。

   図形を選択し,右クリック/「オブジェクトの書式設定」画面の左端の列から,次の操作が可能。
    ・ 塗りつぶしの色 ・・・・・ 図形内部の塗りつぶし。色の選択,グラデーション効果,
                     テクスチャー,パターンの指定が可能。
    ・ フォントの色 ・・・・・・・・ 文字色の指定
    ・ 線のスタイル ・・・・・・・ 線の太さの指定
    ・ 影         ・・・・・ 図形の枠に影を付け,メリハリを付ける。
    ・ 3D         ・・・・・ 2次元の枠を3次元に変更し,立体感をもたせる。 

図形の挿入

 MS_Wordに他のアプリケーション・ソフトで作成した図を挿入する方法の一例を以下に説明する。
元図の作成は,Matlabで作成したグラフとする。
 Matlab側〜 figureウィンドウの
ファイル/エクスポートにおいて,ファイルの種類を.jpg形式
         して,保存先を指定する。
 MS_Word側〜 Word上で図を挿入したい位置にカーソルを位置づけた後,
挿入/画像から挿入
          したい図の保存先とファイル名を指定する。
    なお、図にファイル名を付けて保存する必要が無い場合には、簡単にMatlabのfigure
    ウィンドウにて、
編集/figureコピーを用いて、他のアプリケーションに引き渡す。
 挿入図の大きさ調整〜 ・調整したい図を選択
                ・
ツールバー右端隅のサイズボックスを選択し,適当な大きさに拡大縮小

 その他の例〜 ・インターネットからのコピー&ペースト
              コピーしたい図上で右クリック/コピーを選択。貼付先にてペースト。
           

  なお、キャプチャーした図のトリミング加工などは、加工したい図を選択し、修正する。

レイアウト
   レイアウト/ページ設定 右下隅ボックスを選択すると,以下の設定が可能。
          ・文字数と行数(行間隔)の指定
          ・横書き,縦書きの指定
          ・用紙サイズ,印刷の向き(縦,横)の指定
          ・余白(上下,左右) ....余白とは本文を記述できない用紙周辺の領域のこと。
                        本文の印刷可能領域は余白の内側。
                        余白の既定値(印刷形式:標準の場合):
                                       上35mm,下と左右30mm
   「挿入」/「フッター」,「ヘッダー」
            ・ヘッダーまたはフッター領域(余白にとられる)に文字列を入力。
            例:日付,Jobの名称,整理番号,ロゴなどのグラフィックの書き込み。
            ・ヘッダーとフッターの表示の切り換え〜ツールバーの切り換えボタン
                                   または上下の矢印キーを押下。
   「レイアウト」/「区切り」
      ・
セクション区切り,段区切り,改ページの指定。 段組(段落とは異なる概念)の構成
       はセクションの区切りごとに変更可能。
         
セクションの区切り(段組の変わり目に挿入される)
            ・範囲を選択して段組を変更すると,自動的にセクションの区切りが付く。
            ・表示を「下書き」にすると,セクションの区切りを確認することが出来る。
            ・セクションの区切りの削除は,それを選択し,DELキーを押下。
             その結果,それより上の文書のセクション書式が削除され,その文書の
             書式はそれより下のセクション書式と同じに設定される。
            ・その他,セクションの区切りをコピーすることや移動することもできる。

          
段区切り(次段先頭への強制改行)
            ・2段組以上の段組設定において使用。
レイアウト/区切りで段区切りを挿入
             すると,その位置で段を終了し,新たな段から文書の入力を開始できる。
             即ち,カーソルが次段先頭に位置付けられる。
          
改ページの区切り
            
・強制的なページの区切り。
             ページレイアウト/区切りから改ページをクリックすると,カーソルが次ページ
             先頭に位置付けられる。
            ・セクションの区切り同様,「下書き」で表示したり削除できる。

段組
   段組 ・・・・ページの横幅いっぱいを使う場合(1段組),横幅の中間に数文字分の空白を
          とり左右2つに分ける場合(2段組),同じく3つに分ける場合(3段組)などに
          分けて文書を構成するスタイルをいう。通常,1行の文字数が多くて,読みづらく
          なることを避けるために用いる。

    論文の例: タイトル,著者名,論文の要旨は1段組,本文は2段組みの指定などとし,
           読み易くしている。
   段組の設定 
       
レイアウト/段組
       ・ 1〜3段の設定,2段の場合には左右の幅を変えることも「段組みの詳細設定」で可能。
         段と段の左右の間隔は 1/2文字単位で指定可能。4段以上の設定は段数を数値で指定。
       ・ 段組の指定はレイアウトの項で記したように「セクションの区切り」ごとに指定可能。

   
インデント     ・・・・ 余白と本文記述領域の境界線から本文を右,左にずらすこと。
   字下げ,ぶら下げ ・・・・文章を記述する場合,段落の先頭では通常先頭に空白を適当に
                  数文字分とり,2行目以降の文より横書きでは右にずらすことが
                  多いが,これを「字下げ」という。反対に先頭行に対し後続行を右に
                  ずらすことを「ぶら下げ」とMS-Wordでは呼んでいる。
   インデントの設定(字下げは先頭行,ぶら下げは後続行を対象)
       
レイアウト/インデント
       ・ 左,右のインデント幅は1/2文字単位で指定,符号−は左,右とも余白側にはみ
         出る方向,+は反対側の方向。(全体の複数行を対象)
       ・ 字下げ,ぶら下げ(「インデントと行間隔」画面の右側;最初の行「なし」をクリック
         すると字下げ,ぶら下げが表示される
)は,設定開始時の位置からさらにずれる分
         をの下にある枠内で1/2文字単位で指定する。

目次へ戻る